鶏肉はどんなお酒とも合わせやすい万能食材。でも、同じ鶏肉でも調理法によって味わいが変わるから、ペアリングするお酒の選び方も大きく変わってきます。
「ローストチキンにぴったりのワインは?」「鶏の唐揚げに合う焼酎は?」なんて悩んだことはありませんか?
今回は、「グリル・ロースト」「煮込み」「揚げ物」「和風(照り焼きや塩焼き)」の4つの料理法ごとに、相性抜群の赤ワイン・白ワイン・焼酎を徹底解説!
いつもの鶏料理が、お酒の選び方ひとつでぐっとレベルアップすること間違いなしです。
1. グリル・ロースト系(香ばしさ&ジューシーさ)
ジューシーな焼き色と香ばしい香りを楽しむペアリング
外はカリッと香ばしく、中はジューシー。グリルチキンやローストチキンの魅力は、噛んだ瞬間にあふれ出す旨みと、表面の香ばしさですよね。
炭火で焼いたり、オーブンでじっくり火を通したり、スパイスを効かせたりと、さまざまなアレンジが楽しめる料理です。
こんな料理には、軽やかでフルーティーな赤ワイン、樽熟成の白ワイン、香ばしさを引き立てる麦焼酎が相性抜群!
おすすめワイン&焼酎
赤ワイン:ピノ・ノワール or ガメイ
→ 香ばしいグリルチキンには、軽やかで酸味のある赤ワインが◎!
焼き色がついた鶏肉の皮の香ばしさや、スパイスの効いた味付けには、軽めの赤ワインがぴったり。
特に、ピノ・ノワールやガメイのようなフレッシュな酸味のあるワインが、鶏肉の脂をすっきり流してくれます。
ワインの例
- ジョセフ・ドルーアン ブルゴーニュ・ピノ・ノワール(フランス)(エレガントな酸味と果実味)
- ラピエール モルゴン(フランス・ボジョレー)(ジューシーな果実味でローストチキンと好相性)
白ワイン:オーク樽熟成シャルドネ
→ まろやかなコクが、ローストチキンと相性抜群!
オーク樽で熟成したシャルドネは、バニラやナッツのような香ばしさがあり、ローストした鶏肉と相性抜群。
バターやクリームを使ったソースとの相性も良く、グリルチキンの風味を一層引き立てます。
おすすめワイン例
- ケンダル・ジャクソン V.R. シャルドネ(カリフォルニア)(バニラ香があり、リッチな味わい)
- ドメーヌ・フェヴレ メルキュレ・ブラン(フランス・ブルゴーニュ)(樽の風味がローストチキンと相性◎)
焼酎:麦焼酎(香ばしさが引き立つ)
→ 炭火焼きの香ばしさと、麦焼酎のスモーキーさがベストマッチ!
麦焼酎は、香ばしさが特徴で、炭火焼きやスパイスを使ったグリルチキンと相性がいいです。
おすすめ焼酎
- 百年の孤独(深みのある香ばしさが特徴)
- いいちこスペシャル(華やかな香りで鶏の旨みを引き立てる)
2. 煮込み系(コクと旨みたっぷり)
じっくり煮込んだ鶏の旨みを活かすペアリング
鶏肉を煮込むと、肉がホロホロと崩れるほど柔らかくなり、旨みがスープやソースに溶け込んでいきます。
クリーム煮、トマト煮、赤ワイン煮、和風煮込みなど、煮込み料理は味のバリエーションが豊富。
そんな濃厚な味付けの煮込み料理には、コクのある赤ワイン、華やかな酸味の白ワイン、ふくよかな芋焼酎がぴったり!
おすすめワイン&焼酎
赤ワイン:メルロー or グルナッシュ
→ まろやかな果実味としっかりしたボディが、鶏肉の煮込みと相性抜群!
鶏の赤ワイン煮(コック・オ・ヴァン)やトマト煮込みには、ふくよかな果実味のある赤ワインを。
特に、メルローやグルナッシュのような、タンニンが滑らかで果実味豊かなワインがベスト!
おすすめワイン
- シャトー・ペスキエ テラス(フランス・ローヌ)(ジューシーな果実味)
- カステロ・ディ・ボルゲリ メルロー(イタリア)(スムーズなタンニンで煮込みと相性◎)
白ワイン:リースリング(甘口 or 辛口)
→ クリーム煮には辛口、醤油煮込みには甘口のリースリング!
リースリングは、酸味と甘みのバランスが良く、煮込み料理の味わいを引き立てます。
特に、クリーム煮込みには辛口リースリング、甘辛い醤油煮込みには甘口リースリングがおすすめ!
おすすめワイン
- トリンバック リースリング(フランス・アルザス)(酸味が心地よく、クリーム煮に◎)
焼酎:芋焼酎(濃厚なコクにマッチ)
→ 醤油や味噌ベースの煮込み料理には、深みのある芋焼酎がベスト!
芋焼酎は、甘みやコクが強く、じっくり煮込んだ鶏肉の旨みとよく合います。
おすすめ焼酎
- 黒霧島(しっかりしたコクと甘み)
- 富乃宝山(華やかな香りがクリーム煮とも合う)
鶏の煮込み料理は味がしっかりしているので、ワインや焼酎も少しリッチなものを選ぶと、さらに美味しく楽しめます!
3. 揚げ物(カリッとジューシー)
揚げたての香ばしさを引き立てるペアリング!
揚げ物とお酒の組み合わせって最高じゃないですか? サクッと揚がった衣の香ばしさと、じゅわっと広がる鶏肉のジューシーな旨み。その美味しさをさらに引き立てるお酒を選ぶことで、カジュアルだけど特別な一杯になります。
「唐揚げにビール!」ももちろんアリですが、ワインや焼酎と合わせると意外な発見があるんです。
揚げ物は油分が多いので、ペアリングのポイントは**”口の中をさっぱりさせる”**こと。
微発泡の赤ワインや、酸味の効いた白ワイン、キレのある米焼酎がベストマッチ!
おすすめワイン&焼酎
赤ワイン:ランブルスコ(微発泡赤ワイン)
→ カリッと揚げた衣と微発泡の相性が抜群!
ランブルスコはイタリア生まれの微発泡の赤ワイン。ほんのり甘さのあるタイプも多く、揚げ物の塩気や香ばしさと最高のバランスを生み出します。
特に、甘辛い醤油ベースの竜田揚げや、スパイスを効かせたフライドチキンとの相性は抜群!
おすすめランブルスコ
- フェッランディーナ ランブルスコ・グラスパロッサ(フルーティーでしっかりした味わい)
- メディチ・エルメーテ クエルチオーリ・レッジアーノ(やや甘口で唐揚げと好相性)
白ワイン:ソーヴィニヨン・ブラン(柑橘系の爽やかさ)
→ レモンをかけたような爽快感!唐揚げにベストマッチ!
唐揚げといえばレモンを絞る人も多いですよね? だったら、そのレモンの代わりになるような柑橘系の酸味がある白ワインを選べば、口の中がさっぱりして、いくらでも食べられちゃいます。
特に、ハーブやガーリックを効かせた唐揚げには、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランがぴったり!
おすすめソーヴィニヨン・ブラン
- クラウディ・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン(NZ)(ハーブの香りが唐揚げと相性抜群)
- パスカル・ジョリヴェ サンセール(フランス・ロワール)(シャープな酸味で揚げ物を引き立てる)
焼酎:米焼酎(クリアな飲み口)
→ 口当たりがスッキリして、衣のサクサク感を邪魔しない!
揚げ物と焼酎を合わせるなら、クセが少なくすっきりと飲める米焼酎が最適。
鶏の脂を流しつつ、後味をクリアにしてくれるので、食が進む組み合わせになります。
おすすめ米焼酎
- 鳥飼(華やかな香りが魅力)
- 白岳しろ(クセがなくて飲みやすい)
4. 和風(照り焼き・塩焼き・蒸し鶏など)
和食の繊細な味わいを引き立てるペアリング!
醤油の香ばしさ、塩焼きのシンプルな旨み、蒸し鶏のしっとりとした口当たり…。
和風の鶏料理は、素材の味を活かした繊細な味わいが魅力。だからこそ、お酒の選び方がとても重要になってきます。
和風の味付けは、基本的に「甘辛い(照り焼き)」か「塩気がある(塩焼き)」の2タイプ。
これに合わせるワインや焼酎は、スパイスや果実の香りが豊かなものを選ぶと、味わいに深みが出ます!
おすすめワイン&焼酎
赤ワイン:シラー or ジンファンデル
→ 照り焼きの甘辛い味とスパイスの香りが絶妙!
醤油ベースの甘辛い味付けには、スパイシーな香りが特徴のシラーや、濃厚な果実味のジンファンデルがぴったり。
シラーは、黒胡椒やスモーキーなニュアンスがあり、照り焼きチキンの香ばしさとマッチ。
ジンファンデルは、ほんのり甘みのある果実味が、照り焼きの甘さと絶妙に絡み合います。
おすすめワイン
- ギガル・コード・デュ・ローヌ(フランス・ローヌ)(スモーキーな香りが照り焼きと合う)
- セゲシオ ジンファンデル(カリフォルニア)(濃厚な果実味で醤油の甘さとマッチ)
白ワイン:ヴィオニエ or 日本の甲州
→ 塩焼きや蒸し鶏には、華やかな香りの白ワインが最高!
和風のシンプルな鶏料理には、香りの華やかなヴィオニエや、繊細な旨みのある日本の甲州ワインがぴったり。
ヴィオニエは、桃やアプリコットの香りが塩焼きとよく合い、甲州ワインは和食の出汁や醤油の風味と相性抜群!
おすすめワイン
- コンドリュー ヴィオニエ(フランス・ローヌ)(香り高く、塩焼きとの相性◎)
- グレイス 甲州(日本)(和食全般にマッチする万能ワイン)
焼酎:黒糖焼酎(ほんのり甘みがベストマッチ)
→ 照り焼きや塩焼きに、ほのかな甘さをプラス!
和風の鶏料理には、甘みのある黒糖焼酎がベスト。
照り焼きの甘辛さや、塩焼きのシンプルな旨みと調和し、まろやかな味わいを作り出します。
おすすめ焼酎
- れんと(黒糖のやさしい甘み)
- 朝日(コクのある味わい)
和風の鶏料理に合うお酒を選ぶと、素材の旨みがぐっと引き立ちます。
「いつもの和食をちょっと贅沢に楽しみたい!」と思ったら、ぜひワインや焼酎と合わせてみてください!
まとめ

料理法 | 赤ワイン | 白ワイン | 焼酎 |
---|---|---|---|
グリル・ロースト | ピノ・ノワール、ガメイ | シャルドネ(樽熟成) | 麦焼酎 |
煮込み | メルロー、グルナッシュ | リースリング | 芋焼酎 |
揚げ物 | ランブルスコ | ソーヴィニヨン・ブラン | 米焼酎 |
和風 | シラー、ジンファンデル | ヴィオニエ、甲州 | 黒糖焼酎 |
鶏肉は調理法によって、合わせるお酒も変わります。ぜひ、お気に入りのペアリングを見つけて、ゆるっと楽しんでくださいね!